美容看護師のスキンケア学習|化粧品の成分表示を読む手順

執筆:JCN編集部
医学監修:星 朋香 先生(横浜アートメイククリニック 院長/医師/日本美容医療看護学会(JCN)監修顧問)
化粧品の成分表示を見て「名前は読めるけれど、何をどう調べればよいか分からない」と感じたことはありませんか。美容看護師の学習では、ラベルを手掛かりに表示名称を写す→公式資料で確かめる→分かったことと未確認を分ける、という順番が役立ちます。この記事は化粧品の表示の読み方に絞り、製品のおすすめや患者さんに合う製品の判定は行いません。
皮膚構造や保湿・紫外線対策そのものを復習したい方は、先に美容皮膚科看護師の皮膚基礎・UVケアの学び方を確認してください。ここでは、その次の練習として一つのラベルを読み解きます。
最初に「化粧品」の全成分表示を選ぶ
練習には、手元にある化粧品の容器や外箱の「全成分」を一つ選びます。厚生労働省の化粧品の全成分表示の通知では、成分の邦文名と記載順の扱いが示されています。薬用化粧品などの医薬部外品は表示の扱いが異なるため、最初の練習では混ぜず、製品の区分をパッケージで確かめてください。
成分は原則として配合量の多い順に記載されます。ただし、1%以下の成分と着色剤は順不同に記載できます。表示順から正確な濃度や処方全体、製品の効果を読み取ることはできません。「先頭にあるから高濃度で効く」「後ろだから意味がない」という判断は避けましょう。
成分表示を読む3つの手順
1.表示名称をそのまま控える
製品名と「化粧品」の区分を確かめ、気になった成分の表示名称を一字ずつ写します。似た名前を自己判断で同じ成分と扱わないためです。ラベルが小さくて読みにくければ、外箱やメーカーの製品情報を確認します。

2.名称の確認先を記録する
写した名称を日本化粧品工業会の「化粧品の成分表示名称リスト」で検索します。表示名称の一部やINCI名でも検索でき、完全一致は先頭に「@」を付ける方法が案内されています。検索結果の名称だけで用途・安全性・その製品での配合目的を確定せず、確認に使った資料名と日付を残します。
3.製品固有の疑問を分けて残す
表示名称が分かっても、その製品の配合量、組合せ、使用方法、個々の患者さんへの適否までは決まりません。製品固有の情報はメーカーの公式説明に当たり、臨床的な説明や施術前後の使用については医師の方針・院内手順を確認します。患者さんへの回答を急ぐ場面でも、未確認事項を「分からない」と記録して引き継ぐことが大切です。
一つの製品で使う4欄の記入表
まずは一成分だけ選び、調べた事実と未確認事項を分けてみましょう。下の「グリセリン」の記入例を参考にしてください。
| 表示名称 | 確認した資料 | 分かったこと | 医師・院内確認 |
|---|---|---|---|
| 記入例:グリセリン | 製品の全成分欄/日本化粧品工業会の表示名称リスト(確認日を記入) | ラベルの名称と公式リストの表示名称を照合できた。濃度・製品効果は未確認。 | この製品を患者説明に使う場合の院内方針を確認する。 |
| ① | 資料名・URL・確認日: | 確認できた事実: | 誰に何を確認するか: |
| ② | 資料名・URL・確認日: | 確認できた事実: | 誰に何を確認するか: |
表は横にスクロールして使えます。スマートフォンでは図をタップすると拡大できます。資料で確かめた内容と、自分の推測を同じ欄へ混ぜないようにしましょう。
次に学ぶことを決める
一つの表示を調べて「皮膚の働きが分からない」と気付いたら前述の皮膚基礎の記事へ、調べ方や教材選びに迷ったら美容看護師向けの学習順と教材の選び方へ進めます。表の「医師・院内確認」に残った疑問は、次の勤務先での学習・相談事項にしてください。
この記事の監修者
星 朋香 先生
横浜アートメイククリニック 院長/医師
日本美容医療看護学会(JCN)監修顧問
美容皮膚科、レーザー除去、アートメイク、麻酔・疼痛に関わる診療経験を持つ医師です。本記事では、化粧品の成分表示の読み方と皮膚・成分に関する医学的説明を確認いただきました。

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